2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

交通事故 医者って傲慢かな?

交通事故 医者って傲慢かな? 弁護士も人のことを言えないのですが、私は時々医者って傲慢だと思うことがあります。痛みに苦しんでいるのに,それは精神的なものだと決めつけてしまうタイプの医師は少なくない。 自分の見立てを疑わず患者のせいにすることも…

交通事故 安易な和解と弁護士

交通事故 安易な和解と弁護士 弁護士、行政書士にいろいろ頼んだときに問題なのは、安易な和解と、高額な報酬だ。被害者の声を十分聞かず、早期解決ばかりを強調して和解に持っていこうという場合は別の弁護士に意見を聞いてみた方がよい。ひどい弁護士にな…

交通事故 刑事裁判記録

交通事故 刑事裁判記録 交通事故が起こると、大きな事故の場合警察は実況見分調書を作成します。これは、初めて被害者を発見した位置、ブレーキを踏んだ位置、衝突した位置、などかなり細かく位置を特定して作成されます。 さらに、警察は立件するべく加害者…

交通事故 過失 一時停止の有無

交通事故 過失 一時停止の有無 交通事故では一時停止の有無がよく問題になります。急に飛び出してきたのに加害者は一時停止したと自己弁護することがあります。 こうした自己弁護に対して,被害者側としてはどうやってその主張をつぶしていくことになるので…

交通事故 無傷限界値(低速事故と後遺症)

交通事故 無傷限界値(低速事故と後遺症) 無傷限界値という難しい言葉があります。時速5km程度の速度による追突事故ではむち打ち症は起こらないという考え方です。首にかかる力が一定以下では力の場合、人は傷害を負わないと考えるのです。それを無傷限界値と…

交通事故 判決

交通事故 判決 交通事故案件で依頼者が早期解決を望む場合にはできるだけ早く和解で終了させます。 交通事故被害者が望み,戦える場合には判決をお勧めしています。私の場合、後遺障害の認定を争う事件が多いため、比較的判決の事例が多いようです。損保側は…

交通事故 意識障害の重要性

交通事故 意識障害の重要性 「被告は,原告には,頭部画像において明らかな萎縮等の異常所見は一切認められず,神経心理学的な検査所見によって知能の低下等は認められないなど,医学的所見がないにもかかわらず,原告の頭部外傷後の症状が後遺症害等級第7級…

交通事故 裁判と和解

交通事故 裁判と和解 交通事故裁判ではほとんどの事例で、裁判所は和解を勧めてきます。裁判所の和解案には通常保険会社が従うことが多いようです。裁判所の和解案も保険会社が飲めるような工夫がしてあります。 裁判所が和解を勧める場合、裁判所は事故に対…

交通事故 家族の付き添い

交通事故 家族の付き添い 「完全看護だから家族の付き添い費用は賠償金に含まれません。」と保険会社担当者に言われてしまうことがあります。確かに、特に必要性が認められない場合には家族の付き添い費用は出ません。 しかし、被害者が子供であったり、被害…

交通事故 高次脳機能障害と神経心理検査の役割

交通事故 高次脳機能障害と神経心理検査の役割 高次脳機能障害では神経心理検査が重要な証拠の一つとなります。 神経心理検査というのは,知能検査,言語機能に関する検査,記憶検査、遂行機能検査,人格評価法などがあります。脳を損傷されれば通常知能検査…

交通事故 逸失利益 醜状被害

交通事故 逸失利益 醜状被害 交通事故によって大きな傷跡が残ることがあります。このような醜状も後遺障害認定を受けます。 男女の差、大きさの差によって7級、12級、14級などがあります。醜状は後遺障害となりますが,逸失利益があるかどうかは微妙な問題に…

交通事故 日本の裁判所は慰謝料が低い

交通事故 日本の裁判所は慰謝料が低い 交通事故の被害を受けた場合,体の損害とは別に精神的な被害を被ります。 民法は「財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。」として,精神的苦痛に対して慰謝料を支払うよう定めています。 この慰謝…

交通事故 損害金の積み重ね

交通事故 損害金の積み重ね 交通事故では損害金の積み重ねが大切です。小さいと思っていても地道に積み重ねるとけっこうな金額になります。見落とされやすいものはいろいろあります。 ・車いす、義足などの補助器具の将来の更新費用 ・自動車の改造費用 ・症…

交通事故 保険会社への損害賠償請求

交通事故 保険会社への損害賠償請求 保険会社の担当者の中には時には非常に質の低い例があります。本来保険会社は被害者に対して誠実に対応する義務があると思うのですが,実際には「保険会社基準」と称して低い金額を提示することがしばしばあります。 保険…

交通事故 保険会社との交渉

交通事故 保険会社との交渉 賠償問題は加害者の任意保険担当者が交渉にあたります。通常は担当者は親切で比較的よく動いてくれるようです。しかし,判断が難しい局面になるととたんに動きが鈍くなります。何度電話しても返事がないとか,担当者が変わってし…

交通事故 将来の損害 車いすの更新

交通事故 将来の損害 車いすの更新 車いすなどの補助器具は耐用年数があり、3年から5年ほどで定期的に更新しなければならないとされています。そのため,将来にわたる更新費用を逸失利益と同様の計算で請求することになります。 こういった将来の損害を請求…

遅延損害金の金額の計算

遅延損害金の金額の計算 交通事故賠償金は事故発生の翌日から5%の遅延損害金が発生します。 ところで、交通事故の場合、最終決着がつくまでの間に様々なお金が支払われます。これらの遅延損害金はどのようになるでしょうか。 例えば、治療費、休業損害などは…

交通事故 遅延損害金は事故時から発生します

交通事故 遅延損害金は事故時から発生します 交通事故は加害行為という不法行為に対して、金銭賠償を求めるものです(民法709条)。金銭賠償の場合、遅延損害金と言って、支払が遅れると年5%の割合による遅延損害金を支払うことになっています(民法404条)…

交通事故 逸失利益 障害者年金

交通事故 逸失利益 障害者年金 逸失利益は将来の利益の喪失を補う賠償金です。 ところで,後遺障害を理由に障害者年金を受けた場合には逸失利益を二重取りすることになってしまいます。そこで,年金を受領した場合にはその分減額されることになるのでしょう…

交通事故 2回目の事故

交通事故 2回目の事故 長く弁護士をやっていると何回か事故にあってしまうという依頼者に出会ことがあります。自己自体はその人のせいではないと思いますが、何か取り憑かれているようで気の毒だと思ってしまします。 1回目の事故で例えば後遺障害14級の認定…

交通事故 PET,SPECTと高次脳機能障害の判断

交通事故 PET,SPECTと高次脳機能障害の判断 PET,SPECTによって脳内の血流の状況を見ることができます。 「PET」とは「陽電子放射断層撮影」という意味で、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略です。SPECTとは、シ…

交通事故 医療過誤との関係

交通事故 医療過誤との関係 交通事故では医療過誤と重なることがあります。腰などの傷害を負ったあと整形外科に行くのだが、何でもないとして放置して自宅に返してしまったり、頸部の筋れん縮を放置したために筋肉の不可逆的な損傷を招いたり、腰部の骨折を…

交通事故 逸失利益 生活費控除

交通事故 逸失利益 生活費控除 死亡事件の場合の逸失利益は次のような計算になります。 基礎年収×ライプニッツ係数×100%(労働能力喪失率)×生活費控除率 生活費控除というのは逸失利益全体から30%から50%を減額するというものです。 なぜこのような数値…

交通事故 自動車の破損状況

交通事故 自動車の破損状況 交通事故の被害立証のために衝突の衝撃がどの程度であるかというのは重要な証拠となります。私たちは、しびれ、痛みなど後遺障害を争うときに、事故車両がどのくらい破壊されたかを考えます。たとえば,事故車両の修理費用なども…

交通事故 逸失利益 高齢者の逸失利益

交通事故 逸失利益 高齢者の逸失利益 逸失利益というのは交通事故によって生じた後遺障害による被害の一つです。後遺障害によって将来にわたって労働能力が制約されてしまうので,制約された分だけ損害が生じます。この損害のことを逸失利益と呼びます。 逸…

交通事故 ライプニッツ係数

交通事故 ライプニッツ係数 逸失利益は次の式で求められます。 基礎年収×ライプニッツ係数×労働能力喪失率 後遺障害が残った場合、一定の割合で働けない状態、労働能力を喪失する状態があります。14級の場合は5%だけ働けなくなると考えます。そこで、将来も…

交通事故 逸失利益 未成年者

交通事故 逸失利益 未成年者 逸失利益というのは,後遺障害によって得られなくなった将来の損害を言います。障害が残れば働くことが制限されてしまいます。それが未来に向かって続くのですからその分の賠償請求をするのです。 この逸失利益の算定は被害者の…

交通事故 日常生活報告書

交通事故 日常生活報告書 高次脳機能障害の患者さんは知らない人が見たら,「どこが障害?」と思われてしまうことがめずらしくありません。会話程度なら不自由がないにしても,記憶が変であったり,性格が変わってしまったり,疲れやすくなったり,いろいろ…

交通事故 家事労働 妻の地位

交通事故 家事労働 妻の地位 「専業主婦は働いていないから逸失利益はありません。」 さすがにこんなことをいう保険会社の担当者はいなくなりました。しかし,主婦であることを理由に休業損害算定しない担当者は時々います。 主婦は「家事労働」に従事してい…

交通事故 逸失利益 労働能力喪失期間

交通事故 逸失利益 労働能力喪失期間 逸失利益は将来にわたって失う労働能力を賠償してもらうものです。比較的軽い神経症状であれば14級ですし、全身麻痺のような重篤なものは2級、3級となります。 後遺障害の中でもむち打ち症関係の問題は群を抜いて多いよ…