2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

症状固定後の二度目の交通事故,特別な戦略

症状固定後の二度目の交通事故,特別な戦略 私の経験した交通事故事件で症状固定後、交渉前にまた交通事故事故にあった事件があります。この場合、第一の交通事故で症状固定し、かなり重かったのでもっぱら第1交通事故のみで交渉を進め訴訟も行いました。 …

症状固定後に,二度目の交通事故が・・・

症状固定後に,二度目の交通事故が・・・ 不思議なことに,何度か交通事故にあう人がいます。 その中には症状固定後にまた交通事故にあったという依頼者はあります。この場合,前の交通事故によりすでに後遺症認定されていると,新しい事故については後遺症…

症状固定前に,二度も交通事故が・・・・

症状固定前に,二度も交通事故が・・・・ 症状固定前に二度目の交通事故に遭遇することがあります。一度目の交通事故と二度目の交通事故とは無関係ですが、実務的には共同不法行為として扱われています。つまり一つの後遺障害に対して二つの交通事故が関与し…

交通事故 交通事故現場の重要性

交通事故 交通事故現場の重要性 交通事故では過失の有無,過失相殺といった注意義務がしばしば問題になります。大きな交通事故で,相手の過失,被害者側の過失,それぞれが問題になるような事例では現場調査が必要となります。 最近は,グーグルで交通事故現…

交通事故 交通事故では「間接事実」が大切

交通事故 交通事故では「間接事実」が大切 私たちが交通事故事件で立証と言うとき,間接事実というのが非常に重要となります。この間接事実の設定では弁護士の能力が試されることになります。 例えば,交通事故の「痛み」という被害を立証するとき,いくつか…

交通事故 症状固定時期をどう決めたらいいでしょうか。

交通事故 症状固定時期をどう決めたらいいでしょうか。 損保担当者にそろそろ症状固定にして欲しい、もう治療費を出せないと言われることがよくあります。むち打ち症で特に画像上の所見が見当たらないような場合、保険会社は事故後半年もするといろいろ言っ…

交通事故 損益相殺となる場合、ならない場合

交通事故 損益相殺となる場合、ならない場合 交通事故によって利益を得た場合には利益の分だけ賠償金は減ることになります。私たちはこれを「損益相殺」と呼んでいます。普通は損益相殺で迷うことはありません。現にもらった分は差し引かれるという簡単な理…

交通事故 医師への謝礼

交通事故 医師への謝礼 交通事故によって治療を受ける場合,治療費とは別に医師に謝礼を払う場合があります。こうした謝礼が損害金として加害者に請求することは原則としてできません。 しかし,交通事故に関する日弁連の「青い本」によると、献血の謝礼など…

交通事故 輝度変化をどのように見るか

交通事故 輝度変化をどのように見るか 交通事故ではMRIなど、画像所見で「輝度変化がある」という言葉が出てきます。これは画像上の陰影が通常とは異なる画像となっているような場合をさします。 交通事故で炎症などが起こると水がたまったりするのでその箇…

交通事故 脳挫傷と老人性痴呆との区別

交通事故 脳挫傷と老人性痴呆との区別 この交通事故事件は、自動車と高齢者が乗った自転車が衝突した交通事故です。被害者は、事故後1年半ぐらいしてから痴呆が生じるようになった事例で,痴呆について事故との因果関係を認めました(大阪地裁H7.12.11交民28…

交通事故 証人尋問の役割

交通事故 証人尋問の役割 交通事故訴訟では加害者の尋問はほとんど実施されません。おそらく被告弁護士は依頼者である加害者とほとんどうちあわせることはないのではないかという気がします。 実際に行われても短時間で終わってしまいます。つい最近もわずか…

交通事故 後遺症など異議申立手続き

交通事故 後遺症など異議申立手続き 自賠責の後遺障害の認定に不満がある場合には異議申立手続きをします。この場合、単に「異議あり」というだけでは十分とは言えません。申立に際してできるだけ資料を添付するのがよいと思います。 比較的軽い傷害の場合,…

交通事故 慰謝料が低い

交通事故 慰謝料が低い 日本の場合は慰謝料が低いように思います。裁判所が保守的なので物価の変化にあわせて慰謝料をあげていくというような発想もないように思います。 後遺障害に対しては逸失利益といって,将来働けなくなる分を賠償するという考え方があ…

交通事故 自分でやってみよう

交通事故 自分でやってみよう 最近の相談者の傾向として高い知識を持っていることがあります。損害賠償の基準であるとか,後遺障害の基準であるとか,教科書的なことは一通り知っている人も少なくありません。これは全くインターネットのおかげです。 症状固…

交通事故 被害の立証(陳述書)

交通事故 被害の立証(陳述書) 被害を立証するために私たちは陳述書を作ります。痛みなどが起こった場合に日常生活にどのように支障がきたすかを具体的に記載する必要があります。 具体的にと言うのは、単に「痛い」とか「しびれる」とか抽象的に書かないと…

交通事故 証人尋問

交通事故 証人尋問 証人尋問の準備をしています。14級に認定されていますが,現在12級を争っています。画像上ヘルニアがありますがが,必ずしも神経根などを圧迫している訳ではないようです。しかし,事故直後激しい痛みのために起き上がれない状態が何日も…

交通事故 本日の証人尋問

交通事故 本日の証人尋問 今日は交通事故被害者の証人尋問でした。この被害者は事故後,CRPSに罹患し大変つらい目にあっています。CRPSというのは末梢神経になんらかの傷害が生じた結果引き起こされる強い痛みです。 その痛みも半端ではなく,やけどで生じる…

交通事故 よくわからないけど痛い

交通事故 よくわからないけど痛い よくわからないけど痛い,よくわからないけど麻痺がある,このよくわからないというのはけっこうくせ者です。事故で神経が高ぶっているから痛く感じているのだろうというようなことを言う医師もいます。 でも,痛い以上何か…

交通事故 交通事故は転医してはいけない?

交通事故 交通事故は転医してはいけない? 私の経験した事例に治療中に医師が廃業したために,新しく医師にかわってしまった事例があります。医師が変わってしまって,新しい医師は治療の最初から関わっていないから事故との関係は分からないというのです。 …

交通事故 医学文献と立証手段

交通事故 医学文献と立証手段 医学文献は医療過誤訴訟の場合は必須のアイテムですが,交通事故事件の場合は必ずしもそうではありません。しかし,後遺障害認定を争う事件では、医学文献を利用することが少なくありません。 たとえば,外傷性の胸郭出口症候群…

交通事故 老人の医師

交通事故 老人の医師 少なくない高齢の医師には問題があるように思います。もちろん全てではありません。多くは非常に立派で尊敬されていると思いますが,交通事故で相談にくるケースでは高齢者の医師には問題を感じることが少なくありません。 一番問題だと…

交通事故 よくわからないけど痛い

交通事故 よくわからないけど痛い 首とか肩とか、骨には異常はないけれど、痛い、激しく痛いということがあります。これに対して、少なくない整形外科医は脊椎に異常がないと、そのうち治ると考えたり、精神的なものと片づけたりまします。そうこうしている…

交通事故 雑費

交通事故 雑費 怪我をすれば、通常生活でも特別に必要なものが出てきます。こうしたいろいろ必要なものを雑費と私たちは呼んでいます。 入院雑費の場合、日用雑貨費、栄養補給費、通信費、テレビラジオ代などいろいろあります。普通に生活して必要な細々した…

交通事故 被告側弁護士の油断

交通事故 被告側弁護士の油断 私はどちらかという等級を争うタイプの弁護士です。裁判で可能性があるなら上の等級を狙いたいといつも思っています。もちろん、印紙代とか依頼者の負担は増えるので依頼者には不利益を説明してOKならば訴訟で上の等級を狙うこ…

交通事故 段階的に等級認定する矛盾

交通事故 段階的に等級認定する矛盾 「一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの」は8級で労働能力喪失率は45%、「一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの」は6級で67%となります。 逸失利益でこの差は大きいです。たとえば、20歳、年収400万円の…

交通事故 任意保険,自賠責,労災と交通事故対応

交通事故 任意保険,自賠責,労災と交通事故対応 後遺障害を争うような事件の場合,あえて任意保険会社に頼らない戦略をとることがあります。この場合,治療費や休業損害は任意保険会社が関わることが無くなります。 被害者としては治療費については自賠責,…

交通事故 14級と画像所見

交通事故 14級と画像所見 画像所見があれば自賠責で12級がとれるかもしれない、という内容は誤解を生じるかもしれません。 この点について,私なりに整理すると次のようになります。 ① 画像所見だけからは12級をとることはできない。 ②「画像と初診からの症…

交通事故 判決まで行く事件

交通事故 判決まで行く事件 裁判になっても,多くの交通事故事件は示談で解決します。 交通事故はまず示談から始まります。示談交渉では保険会社の最初の提示額はほとんど低い額です。しかし、弁護士が介入するとだいたい、青本、赤本と言われる標準額に落ち…

交通事故 保険会社の極端な過失相殺の主張

交通事故 保険会社の極端な過失相殺の主張 被害者側に大きな過失がある事故があります。例えば,赤信号で渡ったときに事故にあった相談,あるいは被害者の自転車が急に飛び出して事故にあってしまったとい相談などがそうです。 こうした場合に、保険会社は必…