責任者の特定

交通事故 運行に起因する事故

交通事故 運行に起因する事故 自賠責の場合、運行に起因する事故に対して保険金が支払われます。運行に起因するという意味については実は奥深いものがあります。 → http://blogs.yahoo.co.jp/kotujiko_nagoya/8955201.html ところで、この外にもこんな事故が…

交通事故 タクシーと運行供用者

交通事故 タクシーと運行供用者 最近おもしろい判決が出た。タクシーから降りかけた人が、段差があったために転倒したという事件だ。タクシーから降りた時に事故が、「自動車の運行に起因する事故」であれば、人身傷害補償条項(特約)に従い、保険会社に賠…

下請けの交通事故と発注者の責任

下請けの交通事故と発注者の責任 下請けの従業員が交通事故を起こした場合、雇主は責任を負うが、発注者は必ずしも責任を負うわけではない。しかし、特別な場合責任を負うことがある。 発注者 → 下請け → 孫請け → 従業員 このような関係の場合、従業員と発…

交通事故 使用者責任

交通事故 使用者責任 従業員が業務中に事故などを起こした場合、会社は責任を負わなければならない(民法715条)。私達はこれを「使用者責任」と呼んでいる。従業員によって利益を得ているのに、責任を従業員だけに負わせ、自らは負担しないというのは不公平…

認知症老人の交通事故

認知症老人の交通事故 父親は高齢で脳梗塞も起こしたことがあるため、免許の返納をすすめていますが、なかなか家族の言うことを聞いてくれません。もし交通事故を起こした場合どうなるのでしょうか。 認知症であっても任意保険でカバーされるようです。 運転…

交通事故 二つの事故が重なった場合(メール相談)

交通事故 二つの事故が重なった場合(メール相談) 【相談】 2つの事故にあいました。最初の事故の怪我が2度目の事故後の検査から分かりました。また、それぞれの事故で過失相殺が問題になっています。2度目の事故後、後遺症の等級も労災と自賠責と異なった…

交通事故では道路管理者にも責任あることがあります。

交通事故では道路管理者にも責任あることがあります。 道路に欠陥があって交通事故があった場合には、道路管理者の責任が問題になります。 国家賠償法2条によれば、施設の設置、管理に瑕疵がある場合には、国もしくは自治体など公の団体は賠償責任を負います…

交通事故 マイカー通勤事故と会社の責任

交通事故 マイカー通勤事故と会社の責任 マイカー通勤中の交通事故の場合、会社が責任を負うとは限りません。 判例上は会社が運行上の利益を得ていたか、運行上の支配があったかなどを考慮して決められています。例えば、マイカーで現場に行くことを指示して…

交通事故 ファミリーカーの原則

交通事故 ファミリーカーの原則 自賠責法3条は運行供用者責任と言って、名義人などにも広く責任を認める。事故を起こした自動車に対して何らかの支配関係があれば事故に対して責任が認められる。 妻名義の自動車で妻が事故を起こした場合に夫は責任を負うだ…

交通事故 ある外国人の事件

交通事故 ある外国人の事件 加害者が外国人で,事故後すぐにブラジルに帰ってしまったという事件を担当したことがあります。この事件は幸いにも雇い入れた会社が加害者に保険に入れさせていたために任意保険が機能しました。なんでも,雇用に際して任意保険…

外国人による交通事故

外国人による交通事故 外国人の交通事故で困ることがあります。 外国人の場合、任意保険に入っていなかったり、自国に帰ってしまって所在がわからなくなるということがあって,こういう場合は被害者としてはとても困ってしまいます。 このような場合、使用者…

交通事故 下請けと運行供用者

交通事故 下請けと運行供用者 自賠責法3条には運行供用者責任というのがあって、自動車の名義人ということだけで責任が認められるのが原則です。これは民法715条の使用者責任、つまり、従業員の不法行為については使用者も責任を負うという条文を強化したも…

交通事故における運行供用者責任

交通事故における運行供用者責任 交通事故では加害者のみならず、自動車の所有者も責任者となります。これは運行供用者といって、貸した者にも責任があるとしているからです。 「運行の用に供する者」とは、諸般の事情から「社会通念上自動車の運行を事実上…

症状固定前に,二度も交通事故が・・・・

症状固定前に,二度も交通事故が・・・・ 症状固定前に二度目の交通事故に遭遇することがあります。一度目の交通事故と二度目の交通事故とは無関係ですが、実務的には共同不法行為として扱われています。つまり一つの後遺障害に対して二つの交通事故が関与し…

交通事故 過失 運転者の責任

交通事故 過失 運転者の責任 50ccバイクを同級生と二人乗りしていて、交差点で自動車と衝突した事故を担当したことがあります。 被害者の女の子は17才で高次脳機能障害となりました。性格は一変しておとなしくなり、一人でなにもできなくなりました。事故は…

交通事故 医療過誤との関係

交通事故 医療過誤との関係 交通事故では医療過誤と重なることがあります。腰などの傷害を負ったあと整形外科に行くのだが、何でもないとして放置して自宅に返してしまったり、頸部の筋れん縮を放置したために筋肉の不可逆的な損傷を招いたり、腰部の骨折を…

交通事故 同乗者にけがを負わせた場合

交通事故 同乗者にけがを負わせた場合 運転者の過失によって事故が起こり,同乗者が被害を受けた場合に同乗者は損害賠償請求できるでしょうか。 これは同乗者が「他人」といえるかという形で争われます。同乗者は他人であるに決まっていますから,わざわざ「…

交通事故 運転者が分からない事例

交通事故 運転者が分からない事例 大きな事故の場合運転者が分からない場合がある。たとえば複数人乗車していて海に自動車が転落した場合であるとか,バイクで二人乗りして大きな事故で二人とも死亡してしまったような場合は誰が運転していたか特定すること…

交通事故 ある肩の事例

交通事故 ある肩の事例 私が今、担当している事件に肩の障害を負った交通事故事例がある。この事例の特殊性は、事故後、しばらくして大病院にて手術を受けたところ症状が悪化し、かえって可動域が大幅に悪くなった事例だ。 このように病院の治療行為が介在す…

交通事故 加害者の親の責任

交通事故 加害者の親の責任 加害者が若い人である場合,時に任意保険に入っていないことがあります。たとえば20歳ぐらいの青年が乱暴な運転をして人を死なせてしまったような場合,本人には経済力が無く,任意保険にも入っていないような場合には被害者は泣…

交通事故 自損事故条項とその限界

交通事故 自損事故条項とその限界 単独で起こした事故や相手に過失のない事故を自損事故と言います。 自家用自動車保険約款には自損事故条項というものがあって、「運行に起因する急激かつ偶然な外来の事故」の場合に賠償されるようになっています。 ここで…

積み荷の降ろし中の事故

積み荷の降ろし中の事故 積み荷の降ろし中の事故のことが事務所のケースカンファレンスで議論になり引き続き追及課題となっている。 平成8年5月31日、大阪地裁判決(平成6年(ワ)第6306号)は普通貨物コンテナ専用車からのジョルダーという器具を用いて荷下…

荷物の積みおろし中の事故

荷物の積みおろし中の事故 当事務所では所属弁護士の取り扱った事件全部についていつもレビューを行っている。 若い弁護士が積荷おろし中の事故の相談を受けたところ、交通事故として扱えないかが話題となった。 路上に駐車して積みおろししている時に積荷な…