交通事故全般

交通事故 症状固定後、どうしたらいいの?

交通事故 症状固定後、どうしたらいいの? 症状固定というのは治癒、もしくは治療しても効果のない状態を言います。保険会社はいろいろ言ってくることがありますが、基本的には医師が決めます。 症状固定すると交通事故は終わったものとして扱われるため、賠…

交通事故 現場の重要性

交通事故 現場の重要性 過失相殺などが重要な争点になっている場合には現場に行くことが大切だ。 現場の構造が普通とは違うような場合には行ってみることで、被害者側の主張が作れることが多い。 その場合、加害者の視点、被害者の視点を見るわけだが、時間…

交通事故 負けてたまるか

交通事故 負けてたまるか 軽微な追突事故でも、ひどい被害を負うことがある。 昨日の事例はそんな事例だ。強い腰部痛、足のしびれ、麻痺、起立性のめまい、日常的な頭痛、しかし、画像所見はとれず原因が分からない。 被害者は足のしびれがひどいため、なん…

交通事故 妻は他人か?

交通事故 妻は他人か? 夫が運転して事故を起こした場合、妻に自賠保険の賠償請求は認められるだろうか。 自賠法3条は 「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責…

交通事故 労災申請を妨げるもの

交通事故 労災申請を妨げるもの 交通事故で労災申請が必要な場合がある。過失相殺が見込まれる事例や、治療が長期化しそうな事例については労災手続きによることが望ましい。労災によって一時金や年金がもらえる場合もある。 交通事故の場合、通勤途上あるは…

交通事故 意外と困る、治療費、通院費

交通事故 意外と困る、治療費、通院費 交通事故では小さな損害も地道に積み上げることが原則だ。しかし、治療費、通院交通費は意外と困ることが多い。というのは、領収書類などを積み重ねるのだが、この整理が大変なことが時々ある。几帳面な人は、こうした…

交通事故 無保険車傷害保険

交通事故 無保険車傷害保険 相手方自動車が無保険であったような場合、加害者に代わって保険を支払う保険だ。 相手の代わりに支払う保険なのだが、どこまで賠償してくれるかが問題となる。私たちの間で長く問題だったのは、遅延損害金まで支払ってくれるかど…

交通事故 会社固有の損害

交通事故 会社固有の損害 小企業の場合は会社社長と会社の区別はほとんどつかない。社長が交通事故になると会社は倒産の危機に陥る。こんなとき、会社は加害者に対して会社固有の賠償を請求できる。最高裁は「個人会社で」「代替性がなく」「経済的に一体関…

交通事故 自賠責保険の役割

交通事故 自賠責保険の役割 交通事故でもっとも大切なのは任意保険と自賠責保険です。 自賠責保険というのは強制保険のことで、自動車賠償補償法という法律で決められています。 任意保険と自賠責保険とは別の保険です。しかし、任意保険が一括して処理して…

交通事故 割合的な休業損害

交通事故 割合的な休業損害 休業損害は所得を一日あたりに換算して計算します。所得証明や源泉徴収票などを利用して計算してくれます。収入が不安定な場合は直近3ヶ月ぐらいを目安にして一日あたりの損害額を計算します。主婦などは女子平均賃金などを参考に…

交通事故 運転者が特定できない事例

交通事故 運転者が特定できない事例 自動車運転で関係者が死亡してしまった場合には運転者が特定できないことがある。運転者自身には自賠責や保険で支払われないことがある。また、運転者が加害者なのだから、被害者としても誰が運転していたかは重大な問題…

交通事故 関越自動車道の高速ツアーバス事故

交通事故 関越自動車道の高速ツアーバス事故 平成24年、群馬県藤岡市の関越自動車道で7人が死亡、39人が重軽傷を負った高速ツアーバス事故が発生しました。 この事故ではバスが防音壁と直前に設置されたガードレールの間に20~30cmの隙間があったことから、…

交通事故刑事記録の検討方法

交通事故刑事記録の検討方法 交通事故事件で,刑事記録がある場合は私たちは刑事記録をとりよせます。刑事記録には実況見分調書の他,被疑者や被害者の調書,時には目撃者の調書があります。 交通事故での実況見分調書は交通事故裁判では比較的信用性が高い…

交通事故では第三者証人の信用性は高いです

交通事故では第三者証人の信用性は高いです 事故現場の目撃者は非常に重要です。事故直後であれば野次馬も含めていろいろな情報を得ることができます。できたらこのときに証人を見つけておいて連絡先を確認しておくことが望ましいです。交差点に待っていた人…

タクシーによる交通事故

タクシーによる交通事故 加害者がタクシーである場合,その使用者であるタクシー会社が任意保険に入っていないことが多いようです。この場合,交通事故を起こしたときには会社の交通事故担当者が出てきて処理をします。 こうした担当者は損害賠償の知識は少…

許せない! 交通事故を認めない加害者

許せない! 交通事故を認めない加害者 交通事故現場では謝っていたのに,後になって自分が正しいと言ってくる人がいます。私が担当している交通事件でも,事故直後は加害行為を認めていたのに,いざ裁判となったら,そもそも事故が起こっていない,被害者を…

交通事故により高次脳機能障害,リハビリ専門機関

交通事故により高次脳機能障害,リハビリ専門機関 交通事故によって高次脳機能障害の被害が発生しますが,家族はとても大変です。治療としては終わっていても、その後のケアー、リハビリなどについてはやはりリハビリテーションセンターなどの専門機関を訪ね…

交通事故が通勤災害となる場合の解雇

交通事故 通勤災害と解雇 通勤途上の交通事故は通勤災害として労災になりますが、労基法19条の解雇制限事由にはなりません。業務に起因する場合には労基法19条の解雇制限事由に該当しますが、通勤は業務そのものではないので制限されません。 もちろん、自動…

交通事故 よくわからないけど痛い

交通事故 よくわからないけど痛い よくわからないけど痛い,よくわからないけど麻痺がある,このよくわからないというのはけっこうくせ者です。事故で神経が高ぶっているから痛く感じているのだろうというようなことを言う医師もいます。 でも,痛い以上何か…

交通事故 任意保険,自賠責,労災と交通事故対応

交通事故 任意保険,自賠責,労災と交通事故対応 後遺障害を争うような事件の場合,あえて任意保険会社に頼らない戦略をとることがあります。この場合,治療費や休業損害は任意保険会社が関わることが無くなります。 被害者としては治療費については自賠責,…

「家族の慰謝料、友達の慰謝料」

「家族の慰謝料、友達の慰謝料」 交通事故遺族の慰謝料が広く認められた判決が出ましたので紹介したいと思います(宇都宮地裁H23.3.30判時2115号83頁)。 この事件は平成20年1月30日、午後5時35分ころ発生した交通事故です。事故現場は片側2.8mの1車線の道路…

交通事故 裁判、自分でやってみよう

交通事故 裁判、自分でやってみよう 少額事件など弁護士を頼むほどでもない事件では被害者としては取扱に困ることがあります。弁護士特約付きの保険に入っていれば問題はないのですが,そうでないと引き受けてくれる弁護士を見つけることは難しいです。 たと…

交通事故 失業者

交通事故 失業者 交通事故被害項目に、休業損害、逸失利益があります。いずれも事故時の収入を基礎にするため失業している場合にどうするか問題になります。たとえば,学生である場合,働いていないので原則休業損害は出ません。逸失利益も学校卒業後から収…

交通事故 親,肉親の被害

交通事故 親,肉親の被害 事故によって子どもが被害にあったとき,両親の精神的被害は大きいです。 事故によって直接の被害者である子どもはもちろん賠償請求できます。それとは別に,両親や同居の家族が被った精神的苦痛に対して損害賠償請求が認められます…

労災が得か、保険が得か

労災が得か、保険が得か 交通事故ではしばしば労災か、保険か、両方かという選択が迫られます。 症状固定後であれば両方手続きをすればよいということでよいかと思います。労災の手続きをしておいて両方の利益を得るということでそれに越したことはありませ…

交通事故 個人経営者の実額主張

交通事故 個人経営者の実額主張 個人経営の場合、確定申告額が過小に行われていることが多い。年間所得が160万円なんてこともめずらしくない。しかし、実際、交通事故の実務では賠償金額算定に際しては、この金額を基準に相手は主張してくる。 これに対抗す…

交通事故 2つの事故

交通事故 2つの事故 1つめの事故から症状固定前に第2の事故の遇ってしまうことがある。 このような場合、第1事故と第2事故の保険会社がそれぞれ話し合い、責任の割合を決めて対応してくれる。 しかし、たちが悪い場合、例えば、第1、第2のいずれの加害者が…

交通事故 慰謝料の種類

交通事故 慰謝料の種類 慰謝料というのは精神的苦痛に対する賠償責任です。 交通事故の場合、いくつかの慰謝料があります。 ① 後遺障害慰謝料 これは後遺症が残った場合に認められる慰謝料です。将来にわたって、後遺障害に悩まされ、精神的にも苦痛があるの…

交通事故 逸失利益とは何か?

交通事故 逸失利益とは何か? 交通事故によって傷害を負った場合、治療効果がないところまでいきつきます。その時残る被害を後遺障害といいます。 後遺障害がある場合には、その分、働けなくなるというのが逸失利益の考え方です。たとえば、後遺障害14級と認…