後遺障害の認定

交通事故 腰が動かない場合の後遺障害

交通事故 腰が動かない場合の後遺障害 腰の運動障害というのは中々判断が難しい。自賠責の範囲ではこんな風に言われている。実際の裁判でも単に腰が動かないというだけでは中々認定はとれない。腰椎に何らかの損傷(器質的変化)が加わらないと単に神経症状…

交通事故 後遺症認定が遅い

交通事故 後遺症認定が遅い 交通事故後、もう治らないという時期になると症状固定となる。普通は、後遺障害診断書というのものを相手方の損保に提出して、保険会社の方で認定手続きを進める。こういうの事前認定手続きと呼んだりする。 認定手続きは普通は3…

交通事故 脊椎の変形

交通事故 脊椎の変形 脊椎は首、背骨にかけての骨の長い集まりだ。柱のようなので脊柱と呼んでいる。しかし、一口に脊椎の損傷と言っても、首、胸、腰と分けて考えられる。 かつては首の傷害も、腰の傷害もおおよそ背骨の傷害としてひっくるめて考えられてい…

交通事故 胸椎の役割

交通事故 胸椎の役割 交通事故でしばしば問題になるが第12胸椎の障害だ。圧迫骨折があったり、ヘルニアがあったり、いろいろと障害となることが多い。 これは背骨のなかでも第12胸椎が特別な役割を果たすためと説明されている。 胸椎は胸の部分の背骨だ。第1…

交通事故 同一範囲の障害

交通事故 同一範囲の障害 胸椎の圧迫骨折により体幹部の変形があるということで11級の後遺症があるとされたものの、20年前に腰椎椎間板手術があって体幹の変形があるために認定されないという認定がされた。このような場合、訴訟ではどのように考えるべきだ…

交通事故 併合加重

交通事故 併合加重 交通事故によって複数の箇所を害されると、併合加重がされる。これがわかりにくい。この併合については弁護士は一般的に苦手ではないだろうか。 14級はいくらたくさんあっても加重されない。 (9級~13級)+(9級~13級)=重い方を1級加算…

交通事故 筋電図検査を考慮した12級

交通事故 筋電図検査を考慮した12級 交通事故訴訟では医師の意見書が提出されることがあります。守秘義務があって詳しくお伝えできませんが、こういう事例もあります。 頑迷な痛み、しびれのある事例ですが、レントゲン、MRIとも際だった所見はありません。…

交通事故 画像中心主義の誤謬

交通事故 画像中心主義の誤謬 後遺障害の認定は損害保険料算出機構が認定していきます。機構では大量処理していきますので、調査員がマニュアルに従って認定していくことになります。そのため、どうして書面や画像だけで形式的に判断していくことになります…

交通事故 14級と12級,神経症状に関する事務所会議

交通事故 14級と12級,神経症状に関する事務所会議 14級が出されて,12級を狙うのはけっこう難しいです。私の事務所ではこの問題にどのように応えていくか議論しました。 ① 神経症状がある。 ② 診断書には椎間板ヘルニアの記載がある。 ③ MRIなどの画像では…

交通事故 非該当、14級、12級、神経症状

交通事故 非該当、14級、12級、神経症状 神経症状で、非該当、14級、12級を争う事例が増えています。これは弁護士特約が徐々に一般化し始め、弁護士費用を気にせず、争うことができるようになったことや、当事務所のノウハウも徐々に積み重なっていき、あき…

交通事故 自賠の後遺障害認定は厳しい

交通事故 自賠の後遺障害認定は厳しい 後遺障害認定は損害保険料率算出機構が判断する。 → http://www.nliro.or.jp/index.html この後遺障害は医学的な見地もあるが、あくまで法令に定められた自賠責後遺障害の程度を認定する作業に過ぎない。例えば、後遺障…

交通事故 損害保険料調査機構の問題点

交通事故 損害保険料調査機構の問題点 以下は、現在、私が作成した準備書面(裁判所提出書面)の一部です。今回の裁判では12級 vs.14級の争いです。準備書面は14頁を超える長いものですが、算出機構の問題点もかなり力をさいて主張しています。 みなさまいか…

交通事故 14級の相談

交通事故 14級の相談 後遺障害が問題となる事例の相談を受けた。14級の認定を受けているのだが、保険会社の示談案は例の通り、低いものだった。 ① 逸失利益については、2年のライプニッツ係数だった。 ② 後遺障害の慰謝料を考慮していなかった。 ③ 1年通院し…

脊椎圧迫骨折

脊椎圧迫骨折 脊椎圧迫骨折は、脊椎が押し潰されるように変形してしまう骨折です。圧迫骨折の程度によって脊柱に障害を残すものとして後遺障害と認定されます。腰椎の骨折がけっこうあるのですが、実際にこれが痛みやしびれと言った症状との結びつきは意外と…

交通事故 画像所見のないが12級が認められた事例 №3

交通事故 画像所見のないが12級が認められた事例 №3 当事務所が非常に力を入れていた事件の判決が出ました。 これはMRIなど画像所見からは異常は認められないが諸事情を考慮して12級を認めました。さらに、39歳から67歳までの労働能力喪失期間を認めるという…

交通事故 画像所見のないが12級が認められた事例 №2

交通事故 画像所見のないが12級が認められた事例 №2 この事件では自賠責の手続きは一切利用しないという方針を選択しました。 労災認定で治療費、一時金を獲得した上で、いきなり訴訟を提起するという戦略です。 このような選択をしたのは自賠責は損保寄りで…

交通事故 14級 対 12級

交通事故 14級 対 12級 追突事故で14級となった事件について、すべり症、ヘルニアを理由に12級を争っている事件の判決がありました。本件では、主治医が事故と関係あるという見解を持っていましたが、調査機構は否定しているものの14級であるとしている事例…

後遺障害認定に必要なもの

後遺障害認定に必要なもの 交通事故で圧倒的に多いのがむちうち症です。その症状は頭,首,手足のしびれなどですが,これらの症状は神経症状と呼ばれています。 これらの症状が交通事故という外傷に由来するかどうかによって後遺障害認定が行われます。これ…

後遺障害診断書認定までの手順と注意点

後遺障害診断書認定までの手順と注意点 お世話になっている戦友からのご要望がありましたので、ネットで集めた情報を改めてまとめてみました。ご参考にしてください。 まずは目標設定 自覚症状を十分に観察して、後遺障害別等級表を参考に、ある程度等級の目…

交通事故 系列内評価の原則

交通事故 系列内評価の原則 複数の後遺症があるような場合は,この複数の後遺障害を組み合わせて後遺症がが認定されます。たとえば,関節の損傷と目の損傷とは別の障害ですから,二つの後遺障害が組み合わされて障害認定され,等級が上げられていきます。 し…

交通事故 誰が後遺障害を認定するのですか?

交通事故 誰が後遺障害を認定するのですか? 後遺障害の認定は最終的には裁判所が行うのですが,裁判外で解決するような場合,つまり示談によって解決するような場合には自賠責保険での認定を基準に行われます。 自賠責保険の認定は損害保険料算出機構という…

交通事故 併合と等級

交通事故 併合と等級 当事務所で併合をどのように考えるか難しい問題があって事務所で議論になった。 14級はいくら重なっても14級だ。12級が重なると1級上がるが、12級がいくらたくさんあっても11級だ。 問題になった事例は12級が三つ有り、さらに特別な疾患…