交通事故 腰が動かない場合の後遺障害
交通事故 腰が動かない場合の後遺障害
腰の運動障害というのは中々判断が難しい。自賠責の範囲ではこんな風に言われている。実際の裁判でも単に腰が動かないというだけでは中々認定はとれない。腰椎に何らかの損傷(器質的変化)が加わらないと単に神経症状で片付けられてしまう。首も同じような話があって、単に動かないだけではだめで、何らかの器質的な変化が必要だとされている。
「胸腰部の運動可能領域が参考可動域の2分の1以上制限された」場合に「脊柱に運動障害を残す」ということで8級2号とされている。
参考可能領域というのは次の様に言われている。
- 屈曲(前屈):参考可動域は45度。
- 伸展(後屈):参考可動域は30度。
- 回旋:参考可動域は左右ともに40度。
- 側屈:参考可動域は左右ともに50度。
2分の1というのはこれが2分の1以上制限されたということになる。
しかし、これだけで体幹の障害と言えるかというそうでもない。可動域制限に加えて次の制限があるから注意を要する。
- エックス線写真等により、頸椎又は胸腰椎にせき椎圧迫骨折等が確認できもの
- 頸椎又は胸腰椎にせき椎固定術が行われたもの
- 項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの