交通事故 頸髄損傷
交通事故 頸髄損傷
頸椎と頸髄と違います。
頸椎は頸の骨の部分,頸髄は骨の中を通っている太い神経で,頸の部分を指します。
頸髄は延髄,脳とつながります。脳からの指令は頸髄などの脊髄を通じて,手足の各部に伝わっていきます。
頸髄から神経が伸びていき,手足など活動や感覚をつかさどっていきます。痛いとか,冷たいとか,物があるとかいった感覚は手足の神経から,脊髄へ,さらに脳に伝わるわけです。
手足(抹消神経) → 脊髄 → 脳 (痛い!)
頸の骨,頸髄が交通事故で損傷すると,頸髄を害することがあります。そうすると,頸髄から伸びている神経にも異常をきたしますし,頸髄から伸びている神経が担当している手足の感覚,動作にも影響を与えます。しびれるとか痛いとか,熱い冷たいの感覚がわからないとかいろいろな症状が出ます。
頸髄からでる神経が損傷して,しびれとか痛みがでる場合には頸椎症とか,いろいろな名前がついています。また,たんにむちうち損傷という名前がつくこともあります。
よく,見落とされるのが膀胱障害です。おしっこの感覚が無くなったり,頻繁に出たりすることがありますが,これは病的だとなかなか気づかないようです。
この頸髄部分が損傷する場合を頸髄損傷と言います。頸髄は脳と同じで,頸髄はひとたび損傷すると回復しないと言われています。
区別は難しいのですが,一般的にはレントゲン写真やMRIといった画像所見によって判断します。また、神経学的な検査も重要です。