交通事故 難しい死亡事件
交通事故 難しい死亡事件
死亡事件は時には非常に難しい事件になります。それは目撃者のいないところで、被害者が死亡してしまった場合には、人の証言と言えば加害者だけしかないからです。「被害者が急に飛び出して避けられなかった。」と自己弁護に走ることはしばしば経験します。こういう場合、弁護士としては反対尋問で加害者の証言を潰していかざる得ません。
このように難しくなるのは請求する者側が請求の根拠を立証しなければならないという原則があるからです。
この場合、信号の赤、青、の時間帯から加害者の証言の矛盾をつくとか、ブレーキ痕から推定される速度から矛盾をつくとか、現場に残されたさまざまな痕跡から事故を再現し、加害者を追い詰めていくことになります。また、遺族などともよく話し合う必要があります。遺族は、現場をよく見ていることが通常で、思いも寄らぬアイディアを提供し、それが逆転のきっかけになったりします。