交通事故 示談の効力
交通事故 示談の効力 示談後でも新たな請求ができますか。
交通事故では当初軽いと思った後遺障害だが、後から重いことが判明したという事例も存在する。
私の経験でも、当初神経症状の痛みだけだったが、数年してそれが原因で指関節の拘縮、変形を招いた事例で異議申立が成功した事例がある。
示談後の問題点としては次のような事例がある。
① 示談後、後遺障害がさらに悪化し、重い後遺障害になった場合
② 示談後、同一の被害に対する評価が変わった場合。示談後、14級だったのが、示談後の異議申立による12級となった場合
前者については示談の射程範囲外、つまり、示談時では予想しなかった被害なのだから賠償は認められる(最判S43.3.15判時511号20頁)。
後者については、ちょっと問題があるかもしれない。しかし、実務的には示談後重い後遺障害の認定がされた場合には別途請求できるという条項がついているため、請求できることになる(前橋地裁H23.7.27判時2128号80頁.)