交通事故 頚髄損傷の所見
交通事故 頚髄損傷の所見
首に通っている太い神経、脊髄が損傷した場合を頚髄損傷と言います。
骨折とか骨のずれとか骨性の外傷がある場合もありますが、ない場合もあります。こうした症例の特徴は画像上の所見を得にくい点にあります。むちうちなどに頸椎の前方脱臼が生じたとしてももとに戻ってしまい、見た目には問題がないような場合があります。
これらの症状の特徴は四肢の麻痺、特に上肢の麻痺、手足の感覚障害、膀胱障害などといった症状が出ます。レントゲン写真などでは症状がでなくともこうした麻痺などがある場合は頚髄損傷を疑うことになります。
実際の裁判では画像上の所見がないまま賠償請求を追及するのは非常に難しいものがあります。しかし、頭部に強い衝撃あった事、事故直後から上記のような症状が見受けられること、神経症状の部位が頚髄損傷を疑われるものであることなどを考慮して判断していくことになります。