交通事故 遂行機能障害
遂行機能というものは行動を計画,立案,実行する能力を言います。
典型的な障害ではものを秩序だって並べることができないとか,一度決められた行動のパターンを変えることができないとかいろいろ問題点があります。私たちの脳には前頭葉という部分があって,知性や記憶,判断,理由付け,感情,思考,創造など人間らしい機能をつかさどっています。
遂行機能障害はこの前頭葉の一部が損傷することによって生じるとされています。正確には前頭葉外側穹隆部を損傷する場合とされています。もちろん,人間の体は単純ではないのですから遂行機能障害では必ずこの場所が損傷されているというわけではありません。
物事を遂行する,つまり計画だって行動する能力がどれだけあるかについてはいくつか検査があります。
ウィスコンシン・カード・テスト(WCST)
これは一組の反応カードを色・形・数の3つの分類基準に並べ替えさせるテストです。あるときは共通の色を並べてください,次には共通の数で並べてくださいというようにルールが変化します。これに対応できるかどうか判断します。
遂行機能障害症候群の行動評価(BADS)
「定型的な神経心理学的検査には反映されにくい、日常生活上の遂行機能(みずから目標を設定し、計画を立て、実際の行動を効果的に行う能力)を総合的に評価します。
言語・行動・知覚のリハビリテーションの計画や実施、環境設定、予後の評価に際し、重要な情報が得られます。」(有限会社教育評価研究所HPより)
言語・行動・知覚のリハビリテーションの計画や実施、環境設定、予後の評価に際し、重要な情報が得られます。」(有限会社教育評価研究所HPより)
このほかにも,前頭葉機検査(FAB),かな拾いテストなどいくつかあります。