交通事故 高次脳機能障害の和解例
交通事故 高次脳機能障害の和解例
この事件は奥さんが細い通路から飛び出し、自動車と接触したという事例です。被害者は高次脳機能障害となり後遺障害3級となりました。すでに被害者請求によって一時金を得た上で、被害者の夫が保険会社との交渉を進めていました。
保険会社の回答は自賠責の範囲で賠償は済まされているから新たな賠償金を支払う必要は無いというのです。
「3級の障害認定を受けていて自賠責でおさまるなんてことになるはずがない。」というのが私たちの直感です。
検討してみると,問題点は介護費用の認定と、過失相殺の大きさにあった。保険会社は介護は不要であるという主張だったし、過失相殺は5割を主張していました。
高次脳機能障害は一見すると健常者と変わらない瞬間があります。この被害者は買い物に出かけたり、喫茶店に行ったりすることもありました。他の身の回りのことはできません。お風呂入りなさいと言われないとお風呂すら入れない状態でした。彼女の判断力が低下し,夫無しでは生活できない状況下にありました。そうした、日常生活での障害の大きさを立証するのが難しい事件でした。
裁判所での和解では随時介護が認められ、過失相殺も4割となりました。