交通事故 高次脳機能障害の画像所見(びまん性軸索損傷)

交通事故 高次脳機能障害の画像所見(びまん性軸索損傷)

 交通事故により脳に衝撃を受けた場合,局所的(部分的)な損傷により血腫(出血)ができたりするので脳に対する損傷が判明します。

 しかし,中には出血などを局所的な損傷がない場合もあります。ともかく,脳に強い衝撃が加わるのですから,脳に対する回転性の力が加わったり,脳の構造の違いからゆがみに違いが生じたりして脳の軸索部分(脳神経の一部)が壊れることがあります。こうした損傷をびまん性軸索損傷と言います。


 びまん性軸索損傷は画像所見では一見正常に見受けられますが特徴的な所見も存在します。


① 点状血痕
   血腫のような大きな塊にならず,あちらこちらに点状に出血する場合があります。この点状の出血はMRIなどで検出されるのですが,専門的な経験がないと中々発見されません。


② 脳実質の萎縮
   びまん性軸索損傷の慢性期には脳の萎縮が生じます。つまり,脳に損傷が生じるのですから損傷して不要な部分が縮んでいきます。脳室の拡大は,外傷直後,3ヶ月後,6ヶ月後など時系列のCT,MRI画像によって判明します。


 びまん性軸索損傷は画像所見だけでは判断できません。事故直後の意識障害の有無程度,神経心理検査結果,生活状況など総合的に判断されていきます。

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