交通事故 被害者の証人尋問
交通事故 被害者の証人尋問
交通事故では被害者の証人尋問は必ず行われる。
被害者の証人尋問では加害者の過失行為,被害者の落ち度の有無,被害・損害の3つが通常問題とされる。
このうち,もっとも対策が必要なのが被害者側の落ち度の有無だ。
例えば,歩行者が事故にあった場合,ふつうは被害者に落ち度はない。しかし,信号が黄色になっていたとか,青信号が点滅していたなど何か急ぐような事情があると,そこが争点になる。
あるいは,「加害者が信号を無視してくるのであぶないと思いました。」などと証言すると,すかさず「その,危ないというのはどういう意味ですか。」とすかさず反対尋問がはいる。「危ないと思う」というのは危険の予知につながり,被害者の落ち度の材料に使われてしまう。
加害者側弁護士(実質損保の代理人)はそうした落ち度を見つけてきては法廷で追及してくる。
被害者の尋問ではこうした反対尋問を想定した準備が絶対不可欠だ。経験の浅い弁護士だったり,尋問能力の低い弁護士だと,相手や裁判官がどこを問題についての想定が非常に甘い。
原告がいいたことは原告がいいたいことなどでそれほどまとめるのに難しくない。
しかし,反対尋問は専門的な対策が必要となる。原告側の尋問準備は反対尋問対策がメインと言っても言い過ぎではない。