交通事故 双方青だという場合
交通事故 双方青だという場合
交差点事故でしばしば双方青だ、双方相手は赤だと言い張る事例があります。こうした事例は警察が作成した実況検分調書をまず仕入、その上で現場を確認していきます。
双方言い分が違いますから裁判になって、被告は自分は青で、原告が赤だったと言ってきます。若い弁護士などはそう言われてひるんでしまうことも少なくありません。なぜなら、相手が赤だったという立証責任は原告に被害者にあるからです。
大抵の場合、何か問題が見つかります。
こういう言い方は不思議かも知れませんが、そもそも事故の再現など不可能です。実況検分調書も不可能なところを無理して再現するので微妙な事故ほど問題も多くなります。つまり、その分解釈の余地の多い調書となっていきます。
そこで、原告としては実況見分調書にいろいろな事情を加えて相手が赤だった可能性が高いと立証していくのです。たとえば、この状況で原告が赤信号で通行することは不可能であるとか、信号は分からないが当時の交通量からすれば原告が信号を無視することはあり得ないとかです。
原告が勝訴することは少なくないのですが、こうしたケースではどうしても過失相殺の問題は残ります。いずれにしろ、裁判の長い過程でいちいちひるんでいたら弁護士は務まりません。