交通事故 親が事故にあって子どもの付添看護を求めた事例
交通事故 親が事故にあって子どもの付添看護を求めた事例
親が事故にあって入院したために小学生の子どもの面倒を見る人がいなくなった事例を扱ったことがあります。
この事例は非常に深刻な被害をもたらしました。頚部の損傷からシビレなどがあったのですが,図面作成という細かい作業が要求される職業だったので職を失う結果となりました。
ともかく,ひどいシビレ,痛みだったのですが他覚所見に乏しかったために損保は早い時期から入院中であるにもかかわらず治療費もうちきってきました。当然、入院中自宅に残されている子どもの付添看護費用など出ませんでした。
症状固定後自賠責では14級の認定を受け、裁判では11級程度の後遺症が認められ、入院時の自宅で子供のために付き添った親族,ベビーシッターの付添看護費用も認められました。
ところで,この事件で保険会社がひどいなと思ったのは、その争い方です。依頼者は、残された娘のために無理をして外泊していたのですが、それが被害回復した証拠だと主張してきたのです。この点,裁判所は被告の主張は考慮しませんでした。
事件では、たった一人の残された小学生の生活がどのようなものだったかを明らかにし、周りの大人達がどれほど心を砕いていたか、被害者である親がいてもたってもいられない気持ちであったかを主張しました。